大手スーパーでも価格カルテル。

家電量販店でのうたい文句として、

「他店より1円でも高い場合は値引きします」

という宣伝がどこのお店でも店内や広告で喧伝しています。

しかし、ちょっと詳しい人ならご存知のはずですが、
「値引き」はするが「同じ値段」で売ろうとするのだ。

なぜだ?
客はわざわざ他店ではなくその店を選んでくれたのだから、
たった1円や1%でも安く売るのが客への誠意ではないだろうか?

これは、現場で売る店員が、正社員であっても値引きの決裁権がないからで、
決裁権がないことによって売価を下げる手続きが大変なのです。

お客には「え?同じ値段にしかしてくれないの??」と言われ、
上司には「しょーがねぇなぁ・・・」みたいな態度で板ばさみにあい、
苦痛にまみれた店員がしかめっつらで対応するのはよくある光景。

それでも「他店より1円でも高い場合」をどこの店も続けているわけだから、
つまるところ、限定セール以外の商品は
「どこの店でもほぼ同じ値段で売りたい」
「あまり値下げをするつもりもない」
といった事情が、この売り文句を作り出したのだろう。

一見すればサービスだが、どの店もこれをやることにより、
価格カルテルが生まれていると考えられる。
どの店にいってもほとんどの商品は他店よりは安くしてくれないのだ。

この売り文句を西友がやると言い始めた。
いったい、何百円程度の商品の何十円かを値下げしてもらうために、
どれだけのコストをかけてどれだけ客を待たせるのだろうか?

さらに、西友がやるといえば、イーオンやヨーカドーもやるだろう。
ダイエーなどもやるかもしれない。

そうすると、どこの店にいってもだいたいいつも同じ値段で、
買い物にいっても安い商品を狙う楽しみもなくなってくる。

ひどい商売である。